少し前に断捨離という言葉が流行し、身の回りの物を厳選し持ち物を少なくして生活することが良いことというような雰囲気が主流となった時期がありました。私はその考え方には大いに賛成で、実際にその流行よりも前から定期的に物を捨てる、ということを習慣としていました。
この習慣の良いところは自分が知らず知らずのうちに抱え込んでしまう無駄なものを可視化できることにあります。それはつまり自分が多くの時間を過ごす空間を常に適切な状態に保つことができるようになるということです。
定期的にこれはいらないと判断したものを捨てるようになる前までは、その物の価値や用途に関わらずとにかくなんとなしに気に入ったものを身の回りに置いていましたが、それが続くと結局のところ自分が最も落ち着くことのできる場所であるはずの家がものにあふれた雑多な空間になってしまいます。
そこで、何にそれを使うのか、なぜそれを捨てられないかが瞬時に挙げられないものについては一度テーブルの上に並べ、それをもう一度見返したうえで捨てる、という作業をしてみるようにしたのです。
すると私が集めがちなものの趣向が自分でもきちんとわかるようになり、その数自体も次第に減っていくことがわかりました。この作業を習慣化してからは毎回の作業ででるごみの量は減り続け、今では毎回数個の置物や普段の生活の中ででたメモ紙のようなものを捨てるだけという状況が続いています。
いつも自分が長く時間を過ごす空間がものが少ない状態に保たれていると、自分の精神状態も管理しやすくなり、落ち着いた状態でリラックスした時間を過ごせるようになります。いつの間にかものが増えて家でも気が休まらないという人にはぜひこの方法を試してみてもらいたいです。